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ホラー

【オーディション感想】50代のおじさんが20代美人と結婚しようとした結果【キリキリキリキリ】

としひろ
としひろ
どもこんにちは!としひろです。

この記事の動画も作りましたのでこちらもぜひ観てね!

まず最近超話題になったこちらのXの投稿をご覧ください。

50代のオジンが20前後の若い子に自分は恋愛対象になるかと迫り、断られた挙句、勝手に逆恨みしてその子のSNSが大炎上したという話です。

普通に考えて娘と同じ年齢の子とガチ恋愛できると思ってるおじさんは痛すぎるっていうか怖いよね。
まあそういう年の差婚がないわけじゃないけどさ、そりゃ相当レアケース。
こういう考え持ってるおじさんはまじでまともじゃない…。

で、今回紹介する映画は今回の状況にちょっと似てる状況を描いている作品、2000年に公開された邦画ホラーオーディションです。

もうめちゃくちゃおっもしろい映画なんですけどどちゃくそ怖い映画でした。
ちなみに幽霊はでてきません。
一番わかりやすく例えるなら邦画版ミザリーといった感じかな?
別にストーカーというわけではないんですけど、人間の狂気ほど恐ろしいものはないというのがよくわかる映画です。

今回はネタバレなしでみどころをしっかりお伝えしていきます。

 

オーディション作品情報

監督 三池崇史
脚本 天願大介
原作 村上龍『オーディション』
出演者
主人公青山役 石橋凌
山崎麻美 椎名英姫(しいなえいひ)
青山の息子 沢木哲
友人の吉川 國村隼
バレエスクールの老人島田 石橋蓮司
青山の死別した妻 松田美由紀

配給 アートポート

キャストがほんと素晴らしいんです。

オーディションの評価

2000年第29回ロッテルダム国際映画祭では記録的な人数の途中退出者を出しました。
その時に三池崇史は映画の上映が終わった後、「悪魔!」と言い放った女性の反応が嬉しかったと語っていました。

2001年アイルランドのダブリンでアイルランド映画協会員限定で無修正版が上映。
その際に会員の何人かがショックで倒れ、そのうち一人が急遽病院に運ばれる事態が起きました。
病院に運ばれた会員は後にちゃんと退院しています。

これが一番面白いんですが、ある日、三池監督にマリリン・マンソンから電話があって、通訳ごしに「オーディションをリメイクする機会があったら俺を使ってくれ」と連絡してきたそうですw
マリリンマンソンは一体どの役を演じたかったんでしょうか?w

映画監督のジョン・ランディス(マイケルジャンクソンのスリラーのMV撮った監督)やロブ・ゾンビ(ヘヴィメタルバンドやっててハロウィンのリメイク版の監督した)は、『オーディション』の残酷なシーンに目を背けたくなった、とコメントしています。

米国『TIME』誌が2007年に「ホラー映画トップ25」を発表。
日本映画では唯一『オーディション』が選ばれています。

オーディションあらすじ

青山重治(石橋凌)は妻(松田美由紀)と7年前に死別し、現在は息子と二人暮しをしていた。
ある日、息子から再婚を勧められた青山は、友人のプロデューサー吉川(國村隼)の協力の元、架空の映画オーディションを行い、再婚相手を探し出すことにする。
そこで青山は妖艶な魅力を持った女性、山崎麻美(椎名英姫)と知り合う。
麻美の魅力にとり憑かれていく青山だが、過去麻美と関った人間が行方不明になったり、謎の死を遂げたりしたことが徐々に判明する。
遂に麻美はその魔性を現し、歪んだ独占欲を青山に向けた。
麻美は青山の身体に麻酔を施し、恐るべき所業を始めたのだった。

Amazonプライムより

アマプラの方でほぼネタバレされてましたw
まあ登場人物も少ないしこうなるって展開は予想しやすいんで問題ないんですけど。

オーディション見どころ

個人的にオーディションの見どころは3つ!
それぞれ詳しくお話ししていきます。

俳優陣の演技力の高さ

まず主演の石橋凌、國村隼の演技力。
これが最高なんです。

この映画観てるとふとあることに気づきます。
それは1カットの長さ。

なんか妙にカットが少ないというか部分部分で長いんです。
今の映画はパッパパッパとカットされてシーンが変わるからそれこそ一言でカットされたりしてるじゃないですか?
ちょっと悪口かもしれないけど、演技力がない場合にごまかすためにそうしてるのかなとも思えます。

でもこの映画は違うんです。
何気ないシーンをカットなし、カット少な目で映してるから、さりげない演技が光ってるんです。
演技力高くないとこれは無理!

石橋凌がオーディション参加者の書類を見ているとき、麻美が気になって気になってしょうがないとき、もう完全に魅力に心奪われていて國村隼と口論するところなど、表情とかしぐさが細かい!
演者の演技力が素晴らしいから話の展開があまりない前半でもどんどん惹きつけられました。

國村隼がコーヒーでいいか?って2回石橋に聞くシーンがあるんですよ。
あれはたぶんアドリブじゃないかなーと思うんですが、この2回聞いてる、1回目は声が聞こえてないっていうのが妙なリアル感をだしてて個人的に好きなシーンになってます。

演技力で言うとヒロイン?のしいなえいひですね。
彼女の変貌ぶりも素晴らしいです。
序盤はゆったりとしたスローテンポな話し方、動きも少ない。
でもクライマックスは今までとは別人と思えるほど嬉々とした表情に声、動き。
この変化はマジで恐怖を覚えました。

秀逸なストーリー展開

序盤の展開の少なさ、普通のラブロマンスドラマを見ているかのようなBGM、そして恋仲になっていく2人。
普通のドラマなら退屈で観るのをやめるかもしれないスローな展開なんですが、じわりじわりと刺し込まれるホラー。
この緊張感がたまらないんです。
麻美が家で電話をただ待ってるシーンなんてほんと怖い。
別に何もしてないのに超怖い。

そしてクライマックス。
ついに牙をむいた麻美に襲われ意識を失う青山。
現実なのか悪夢なのかわからない恐怖の展開が急展開すぎて目が離せない!!
というか強烈すぎて開いた口を閉じることができなかったです。(呆れたという意味じゃないです)

サイコパス山崎麻美

そして最後。
山崎麻美。
もう本当に怖い。
衝撃的な怖さでした。

アマプラのあらすじでクライマックスまでの展開が明かされちゃってるんで言いますけど、山崎麻美が超絶ヤバすぎるサイコパスなんですね。
まあパッケージからみてもわかるんですが。

麻美はとても不思議な魅力を放つ女性でとてもゆったりとした動きで控えめな、弱い女性を演じているんです。
またお話聞いてもらってもいいですか?
あなたに会えてよかったです。
とかね、若い子にそんなこと言われたらおじさんっていうか男はいちころですよ。

そんなおじさんキラーな女がクライマックスではそれまでとは打って変わって途端にきびきびとした動きを見せて、嬉々とした表情と声で観客を恐怖のどん底に叩き落としてくれるんです。
クライマックスの麻美の言動は全て怖いんですがやはり一番怖いのはパッケージにもあるように「キリキリキリ…キリキリキリ…」、これ。
青山の意識が混濁しているシーンは観客もまるで悪夢の中にいるようなもやもやとした感覚に陥るんです。
そこから急に麻美のハッキリとした声、キリキリキリって嬉しそうな声が強烈すぎる!

麻美の歪んだ愛や執着心も一般人の常識を軽く凌駕してます。
青山には一人息子がいて一人の親としてめちゃくちゃ愛してるんです。
これは当たり前ですよね。
親が子を愛するなんてほんと当たり前。

でも麻美は違うんです。
麻美はヤンデレなんてレベルじゃないんです。
親子愛ですら許さない。

これが衝撃的過ぎてこれまた背筋が凍るような、ぞわっとした感覚!
生半可なホラーに慣れてしまった人はぜひ山崎麻美の狂気を味わってみてください。

まとめ感想

というわけでオーディションの見どころを紹介してみました。
オーディションは作品全体通して音楽も演出も脚本も本当に見事な作品でした。

自分が襲われているわけじゃないのに冷や汗がじっとりとでてくるような恐怖。
最近の邦画ホラーにはない素晴らしい作品でした。
観たことないって方は今ならアマプラで観れますからぜひ見放題が終わる前に観てください!

次回はオーディションの解説、考察をちょこっとしていきますのでこちらもお楽しみに―!